「好きな音楽は何ですか？」
この質問に、私はなかなか答えられない。好きな曲がありすぎるからだ。あえて今まで聞いたことがあるこの世の中の音楽では、好きが９０%くらいで、後は興味がないが５%、耳障りが５%。その好きな方の９０%の中で、すごくすごく好きが１５%くらい。すごく好きが２５%、結構好きが２５%、まあまあ好きが２５%。
答えられない理由はもう一つ、アーティストの名前を知らない、曲の名前を知らない。曲は覚えているけど名指しできない。
「どんな曲を聴きますか？」
小さな頃は、周りに流れている音楽、テレビから、学校の掃除の時間のBGM、モールのお店から流れる曲、コンビニで流れている曲、友達のおすすめの歌謡曲、先生のお勧めのレコーディング、流れてくる音を全部聞いた。音楽学生の頃も自分が本番のない夜は、なるべくコンサートに行って、とにかくたくさん聞いた。フリーランスの仕事が忙しくなったら自分と周りのプレーヤーの音ををリハーサル、コンサートという具合に毎日、1日あたり２時間半のブロックを２−３違うプログラムで 1日何時間音楽（または音）を聴いた。２００１年にLAに引っ越しした後、しばらくは音のない生活があったが、最近は生徒の演奏を平均日に３−４時間（時にはもっと長い日も短い日もあるが）聞く。自分の練習・GIGの練習、作成中の曲など２−３時間。大抵の場合、家事をしながらとか、エクスサイズをしながらとか、頭の中でそれらの音が常に再生されているので、「オススメです」と言われない限り、なかなか自分からリサーチして他の音楽を聞くことは無くなった。
私の瞑想時間は、音のない時間。
本を読んだり、勉強したり、書いたりするときは音があるところでは気が散ってできない。
これは半世紀生きた私の感想。