アメリカ生まれアメリカ育ちの日本人。Japanese American ・日系アメリカ人 と言う言い方をする。娘たちは、アメリカ系日本人という方が、ピンと来るそうだ。我が家のVITAMINS(娘のAとE)とは、家では日本語を話すが、彼女たちの接している環境は彼女たちの取り巻くアメリカ。子供たちが小さな頃は、私の仕事先に何処でも連れて行ったので、私の取り巻くアメリカだった。同じうちに住んでいても世界は全く違う。
特にVITAMIN E の発言は、聞き逃さないようにしている。おしゃべりなので、コスメのことからお料理のこと、流行りの芸能人,YouTuber だとか、VITAMIN A の動向も全て教えてくれる。どこで知ったの?と言えば YouTube, TikTok, Instagram, Snapchat が彼女の情報源らしい。特にこの時期、語り合える友達もいないので私が聞き役。アウトプットさせる。「たまにそれは作り話だから、、、」とか、「それはフェイクビデオだよ、、、」とかツッコミもいれる。素直な彼女は、「学校でもフィクションとノンフィクションが分からないの。冗談と冗談じゃないというのも区別がつかないの」という。「まあ、そこまでわかっていれば上等よ!」と心の中で言う私。
そのVITAMIN Eが、昨日言ったこと。
今の時代は「Black Lives Matter」っていうけど「アジア人Lives is matter 」っていう時代も、未来に来るかも、、、と。
彼女は歴史を知らないのだと気がついた。Special Educationでは習ってないらしいので教えないと。私は「Japanese Lives Matter」 と叫ばなければならない時代は、過去にあったと。第二次世界大戦の時(おじいちゃんとおばあちゃんが生まれた頃)はアメリカと日本が敵同士人ったから、アメリカに住む日本人はジャップとかって呼ばれてたし、強制収容所もあったよと教えてあげた。イエローモンキーとかイエローキャブという言葉を今でも使う人がいるって事も。全く信じられないという顔をしていた。彼女の取り巻く世界では初耳だったのだ。
そしてそのタイミングでVitamin Aが入って来て言った。それはみんな言ってるよ!「どのライフも大事だって」(ここで言うみんなとは、中高生のこと)
現実、ロサンゼルスは多人種で人口も多いので、たくさんユースオーケストラがある。ずっとフリーランスをしているので、呼ばれたら条件が合えば仕事に行く。20年近く前、引っ越してすぐ頼まれたところはダウンタウンの白人系だった。娘を入れるところを探している時、偶然知った近所のオーケストラは、日系人コミュニティーのユースオーケストラ。そしてその後アルメニア人の指揮者率いるロシア系のオーケストラ、その後教会の仕事関係で新しく出来たオーケストラを手伝ってと言われたのがアフロアフリカン系。毎週参加しているオーケストラは中国系。もう一つ一年ほど通って教えていたのが近所の韓国系のオーケストラ。オーボエは元々プロもユースも足りないので、生徒を送って欲しい、エキストラで吹いてし欲しいと言われて呼ばれて言った所は明らかに人種で分かれていた。それぞれのオーケストラで、それぞれのカラーがあって面白いが、その人種の壁を感じる時がないわけではない。私はいつも何処にいても異国人だということを意識から消すことから始めなくてはならない。子供たち相手なら良いのだ。でも大人が入ってくるとちょっと身構えてしまう。なぜだろう。最近はさすがに生まれた国より長く住んでいるだけはある。以前よりは自分が、異国人であることをあまり気にしなくなった。
自分たちの住む世界が、そして時代によってどんな風に変わろうとしていても、受け止める覚悟を決めなければならない。 そして自分の信念が簡単に揺らがないように、自分が何かの先入観に縛られていないか、常にチェックしておかなくては。
国籍は?『地球人:小澤奈緒美』が良いと思う。