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マイペースに練習

中高生男女の兄弟姉妹と父親3組が、3泊4日で山に入った(初日は山の中腹のロッジで前泊)。15年来のキャンプ仲間でバックパッキング。人がほとんど入れない、キャンプサイトもないところで、身体と同じ大きさの荷物を持って山へ入る。荷物の中身は食料、防寒着、テント、寝袋、水のフィルター、マット、簡易鍋、コップなど。旅を終えて帰ったうちの3人の顔つきは晴々として、どこか機敏だった。スライドショーを見せてもらうと、どこまでも、どこまでも続く大自然の陸、空、川、そして緑。どの景色も額縁で飾った絵のようだった。人数制限があったから、私たち母親チームは今回は居残り。実は3家族の中で私だけがこのバックパッキング旅の未経験者。あの重さ、暑さ、寒さ、空気の薄さ、山の傾斜に足腰が耐えられるだろうか、、、と想像しただけで怯んでしまい、未だに参加出来ないでいる。

コロナ中、全く運動をしていなかった娘達も帰ってきた様子を見ると意外にけろっとしていたから、私も近い将来参加しても大丈夫かもしれない。

 

この留守番中は一人でしか出来ない事!と思いフル回転で、一つの動画と4つの録音をした。何せ18年ぶりの4泊5日の一人暮らし。

 

初日の夜は前からアイデアを温めていた曲を録音。誰も締め切り日をつけるわけではないのだが、自分が勝手に決めた締め切り日。ちょっとリズムパターンを変更したり、ハーモニーを変更したり、何パターンか弾いて、録音しながらチェックする。『花のたましい』

 

二日目はまた同じく、午前中は温めていた曲を録音。『パーティーしよ!』5月アイデアだけ作って、公表のタイミングを待っていたのだが、自粛モードが長過ぎて、パーティーはずっとお預け状態。やっと屋外のレストランで食事をできるようになったから、6月の誕生会を1ヶ月半遅れで開いてもらうことになった。久しぶりの再会の記念ソングなので、どうしてもその日までに録音したかった。

午後のレッスンが終わった後は、次の日の録音の準備。オーボエの譜読みと数カ所の練習。難しいのはタイミングだ。休みが長いので、入り忘れで全てを台無しにしないように、イメージトレーニングも。カットが多いと変風が大変になるので、演奏以外で役に立てない私は、せめてノンカットで音源を送る。夜10時まで音出し可能なのでギリギリまでやって、その後は家族の洗濯物に追われた。出掛けた3人のやり残した洗濯ものの山。2回分洗ってあったものをそのまま放ってあったから、とにかく畳んで、クローゼットにしまう。子供部屋から洗っていない洗濯物をかき集め、何回か洗濯機と乾燥機を回す。そして畳み始めたのが11時。(単にため込み過ぎなのだが)全部終わった時には夜中の12時半を回っていた。その間録音予定の音楽を16回再生しながらやったので、曲は口ずさめるくらいに覚えた。

 

三日目、朝意外に早く目が覚めて、録画用のために髪を染め、録画の画面に入る場所を掃除し、やっと11時から録画に入る。録画しながら練習&リード調整。スパイシーな食べ物で唾液の分泌が良くなりすぎるので、リード楽器を吹く時は味の薄いもの、例えばランチはバナナとか、おにぎりくらいがいい。カフェインも、呼吸が乱れるのでダメ。午後3時のレッスン開始までに録音まで終わらせたい。時間との勝負。なんとか間に合った『おうち楽団22号』の次回作品。レッスンを終えて夕方から、晴れてパティオでの食事会。

 

四日目、夕方からキャンプ居残りママ組で女子会。午前中はキッチンの片付けと数日前の目覚めと共に起こった曲『Good Morning』〜(未完成、未発表)の中間部の仕上げと、夕方のためのスープの仕込み。途中足りないものに気が付き買い物に行こうと思ったら、某日系スーパーは人数制限で長蛇の列。午後1時スタートのレッスンに間に合わないと思い買い物は諦めて、ある材料で作ることにした。女子会メンバーは、みんなグルメ。結局スープはお腹いっぱいで食べられず、御馳走になりっぱなし。。。

 

五日目、前日のスープ、それをブランチに食べた。胃に優しいはず。そしてデザートにと用意していてくれたケーキを食べ、昼から近所のアンティック市まで散歩。お知り合いのお店に立ち寄ると、Vitamine A が最近ハマっているクロスステッチのキットを見つけた。そして柄は夫の趣味としているゴルフ場の景色。大判だけど、ベットルームのヘッドボードの上にかけたらいい感じになりそう。4ドルしかしなかったので、即買いした。

帰ってぼーっとしていたらVitamine A から帰宅は7時15分ごろだと報告あり。丸4日間音信不通だったけど、何事もなくみんな無事だったと聞いてほっとする。夜ご飯の時間が決まったのだ。五時間もある。メニューは先日のチキンスープから作るカレー。もう一曲録音できそうだ。レコーデイングを始めた四月頃、エンディングが決まらなくてYouTubeにアップしていなかった曲を撮り直そう!『わたしと小鳥とすずと』決めた途端睡魔が襲いとりあえず昼寝。起きたら二時間ぐらい寝てしまっていたが、まだ大丈夫!ビデオの編集も録音も、みんなが戻る前に終わらせられた。

 

自分のペースで動くというのは、こういう事なんだと実感。普段「お腹空いたー」「ママ手伝ってー」「買い物に行ってきてー」から始まり、録音中も話かけられないように注意し、音を立てないようにお願いし、家族のオンラインや習い事などのスケジュールも気にしながら、やっている事と内容は同じ。集中度も、まあまあ同じ。

大きな違いはONーOFFのスイッチの切り替えがスパンが長いか短いかという違い。それから一人分だと本当にご飯を作らない。食べない。家族に感謝。家族がいるからこそ食べる事にも気を遣える。

 

私の場合だが、時間をかけるタイプの練習と、時間をかけないタイプの練習がある。

条件反射の様なトレーニングは時間をかけて体得するが、体得した後は時間をかけないで行うことが出来る。新曲試奏などがその例。

逆にアイデアや発想などクリエイティブな内容の場合はゆっくり時間をかけたほうがいい。そして多方面から見る癖をつけたほうがいい。何度も繰り返し聞いて、7−8割くらいロジックでそこは時間をかけず、残りの2ー3割くらいをクリエイティブに回す感じで。迷えば迷ったなりに、詰めれば詰めただけ、達成感が得られる。

 

音楽のレッスンの目的、将来自立(指導者なしで音楽、音を作ること)ができるするためには、どれだけ経験値があるか、曲を知っているかということに尽きると思うから、譜読みはあまり時間をかけないで、譜読みの段階から、どんな音にしたいかということまで読み取る訓練ができたらいい。それは各時代の作曲家のスタイルだっり、音楽用語だったり、拍子記号だったり(インプット)。同時にそれらの曲を自分の発想通りに演奏できるだけのテクニックの有無が練習(アウトプット)時間を左右する。どちらにおいても、まずは時間をかけて習得することをお勧めする。人それぞれ得意な箇所とそうではない箇所があるので、自分のことをよく知らなければ的外れな練習になってしまう。一音入魂という言葉もあるくらい、、、とにかくまずは他のことに気を取られない様にするために、集中する練習を。