家の中が平和でいるときは、、、それぞれが自分勝手に好きな事をしているとき。
家族みんな揃って一緒に何かをすることはほとんどない。外食に行く事くらいだろうか。美味しい食事をしていれば機嫌がいい。私も作りたくない日もあるので、そういう日は誘い出す。
今現在、私と一緒に一番会話をする時間が長いのが、Vitamine E。1日数時間は寄り添うように近くに来て、何か色々「見て見て」を繰り返す。一緒にエクスサイズをしたり、TikTokの料理を作ったり。今は夏休み&コロナ休みで家にいるし、出かけるのも不自由なので、まあ他愛のない話をしている。
コロナになって、そのまま夏休み。子供の送迎時間が減り、週に1日半フリーの日ができた。数年間お正月とクリスマスそして夏の帰省時以外年中無休だったので、この何も予定を入れないのんびりな日を満喫中。
キリスト教で言えば安息日というのか。やはり緊張を一度解き放つ日が、1週間のうち1日あるのはとてもいい感じ。何よりも、時計を見ながら生活しなくていい解放感がたまらない。
普段見る悪夢は時間を間違える、スケジュールをダブルブッキングする、大事な締め切りを忘れる、、、などなど。最近はこの手の夢も見ないし、寝付きもいい。不思議なのが、普段より忙しくないのに疲れて眠い事だ。疲れすぎて不眠という症状もあるようだから、この点に関しても今のサイクルは合っているのだろう。
今日は全く何もしなかったに等しい。楽器にも触れなかった。朝からTikTokで流行っているという、「クラウドブレッド」というものの動画を見せてもらい、「作ってみたいねー」と言いながら何もせず、その後Vitamin Aが、今週末友達とキャンプに行く為のお料理の予行練習で「お好み焼き」を昼に作ってくれたのでそれを食し、夕飯は作ろうと思っていたのだが、お友達が釣ったお魚をお刺身にしてくれたので、それを頂き、それ以外の時間はひたすらべちゃべちゃ喋り、数ヶ月辞めてゲームをまたダウンロードして始めてしまった。また初期化されてしまったので、レベルの低いところは簡単過ぎて全く面白くないが、手持ち無沙汰についついやってしまった。
そして、一抹の不安。娘たちは毎日が私の今日と同じような状態なのだ。誰に何をしなさいと言われるわけでもなく、義務も責任もなく。特にVitamin Eには、少しでも多くのことを教えてあげなければならないのに。。。義務と責任のような事種類の事を。
彼女の知識の深いところは「食」と「健康」と「美容」に関して。EQ(人の感情や心を読むこと)も高い。後、おじいさんとおばあさんに弱い。私が、「おばあちゃんが言ってた」と言うとちょっとリスペクトする。「ディスレキシア」難読症+数字恐怖症?「ディスカリキュラ」もあるのだが、数字と物の数量が繋がらない。誕生日や年号は覚えられるのに、数量の概念が本当に難しい。長さや重さの単位もあってないような物。これは生活に結びつく内容だから、せめて小学4年位の事を理解できるようにさせたい。そして集中できる時間があまりにも短すぎるから、勉強を教えようと思っても、3問として続かない。最近はティーンになって一緒に勉強しようと言っても、全く耳をかさないので、家の中の平和を保つ為、なるべく彼女のやりたいこと、興味の持つ方向へ自然と学ばせる方向で、ひたすら待つことに徹していた。
それが今日、1日何時間もダラダラしながら二人でぺちゃくちゃ話していたら、彼女が色々やらないことは、「出来ないのではなくナマケモノだからやりたくないの」という結論になった。私も、もちろんそういう日もあるが、「あまりにもナマケモノすぎる、、」と自覚させる為に、得々と話す事になった。「大人になってから困らないように、ちょっとは勉強しておかないと」と言えば、「大丈夫、ホームレスでもいい」と、返事が返ってくる。
彼女は先週バックパックキャンプに行ったばかりだから、「トイレもシャワーもない、ご飯もない、ベッドもない、屋根もない、寒いときは寒すぎて、暑いときは暑すぎるそのホームレスがいいの?」と想像させる。お金を払ったり、受け取ったりする時に騙されないように、10ドルと100ドル間違えたら大問題だよーとか。メールやテキストちゃんと読めた方が良いよーとか、とにかくちょっとずつ、ちょっとずつ勉強した方が良いと思わせるように仕向ける。
パパとママが、一生あなたに屋根のある場所と食事を提供できないから、せめて他の誰かのお手伝いができる様になって欲しい。そうすればあなたにも居場所があるはず!できるだけの手伝いをさせて、家事を覚えさせる。これも洗脳のつもりだったが、彼女の想像力では、姉のベビーシッターに雇ってもらいたいと思っているらしい。
20年後の話をしたら、急に将来車の免許は要らない(免許取得は出来ないだろうと本人も考え始めたのかもしれないが)自動運転になるから。でもドラえもんで2040年位なったら空飛ぶ車ができるみたいだけど、それは怖いから乗りたくないなどと言う。色々話をすり替えて、聞いているやら聞いていないやら?
私としては、学年相当の問題ができなくても良いから、大人になるまでに、小学校4年生までの算数日常生活に使える様になって欲しい、そうすれば生きていけると思っている。彼女の最近の彼女自身への慰め言葉は、「ママはオーボエを13歳から始めたんでしょ?、9月で13歳だから、まだまだ」と、自分に言い聞かせている様だ。「大人になりたくない」口癖。
今日も空振り(勉強させられなかったと言う意味)、、、まあ、そのうち何とかなるさと、諦めたところ、なんと!!!奇跡が起こった。昔日本語学校に通っていた時の「ちびまる子ちゃん」の小学2年生の算数ドリルを片手に持ってやってきたのだ。ずっと、Vitamin Eも気にかけてくれていたんだ、、、。私もいつかやって欲しいと思って、彼女の部屋の片隅に捨てずに積み上げてあった5年前の夏休み前で終わってしまった問題集。
彼女自ら手にとってやり始めた。桁数が繰り上がり、繰り下がりのある足算や引き算。リットル、デシリットル、センチメーター、メーターで分からなくなってしまっていた長さの問題。5年前は何をしても理解できなかったものが、今は絵を書けば説明を理解できる様になっている。自分で絵も積極的に書いてみようとしている。それも何回も繰り返し教えてからだし、未だに計量カップのメモリは読めないし、体重計の小数点の読み方がわからない。でも昨日より太ったか痩せたかは分かっている。
計算は全くできないわけではないようだし、私の見ていないところでは携帯の計算機を片手にピコピコやって、「答え合わせ、これで大丈夫だから」などと言っている。5年前の彼女よりは確かに成長していた。確実に知恵もついてる。紙の上の算数が現実と結びつくまで、もう少し気長に待とう。
この何もないナマケモノの1日のおかげで、成長を垣間見ることができて良かった。次のナマケモノの日が、待ち遠しい。